行政不服申立て——審査請求・再調査の請求・再審査請求
行政不服申立法の改正(平成26年)
平成26年に行政不服申立法が全面改正(平成28年施行)。「異議申立て」が廃止され「審査請求一元化」が実現。
不服申立ての種類(行政不服申立法2条・6条・8条)
| 種類 | 内容 | 根拠 |
|---|---|---|
| 審査請求 | 処分庁の上級行政庁・法律で定められた行政庁に対する不服申立て(原則) | 2条 |
| 再調査の請求 | 処分庁自身に対する不服申立て(法律で定めがある場合のみ) | 5条 |
| 再審査請求 | 審査請求の裁決に対するさらなる不服申立て(法律で定めがある場合のみ) | 6条 |
行政不服申立法 第2条 行政庁の処分に不服がある者は、第4条及び第5条第2項の定めるところにより、審査請求をすることができる。
— e-Gov 法令検索(https://laws.e-gov.go.jp/law/426AC0000000068)
審査請求の手続
審査請求期間(行審法18条)
審査請求は、処分があったことを知った日の翌日から起算して三月(……)以内にしなければならない。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。
2 審査請求は、処分(……)があった日の翌日から起算して一年を経過したときは、することができない。
主観的期間(知った日から3か月)と客観的期間(処分から1年)の二重の制限。
審理員制度(行審法9条)
処分に関与しない職員(審理員)が審理手続を主宰する制度が新設。
行政不服申立審査会(行審法67条以下)
第三者機関として行政不服申立審査会が設置。審査庁は裁決前に諮問しなければならない(諮問義務・行審法43条)。
審査請求の審理
| 手続 | 内容 |
|---|---|
| 審査請求書の提出 | 書面主義 |
| 審理員の指名 | 審査庁が指名 |
| 弁明書の提出 | 処分庁が提出 |
| 反論書・意見書 | 申請人が提出可 |
| 口頭意見陳述の機会 | 申請すれば認められる(31条) |
| 審理員意見書 | 審理員が作成・審査庁に提出 |
| 行審会への諮問 | 諮問が必要な場合(43条) |
| 裁決 | 審査庁が行う |
裁決の種類(行審法45条・46条・47条)
| 種類 | 内容 |
|---|---|
| 却下裁決 | 適法要件を欠く場合 |
| 棄却裁決 | 審査請求に理由がない場合 |
| 認容裁決 | 審査請求に理由がある場合 |
事情裁決(45条3項):違法・不当な処分でも取消しが公益に反する場合、棄却しつつ違法等を宣言。
執行停止(行審法25条)
審査請求は、処分の効力、処分の執行又は手続の続行を妨げない。(執行不停止の原則)
2 審査庁は……必要があると認める場合には、申立てにより又は職権で、処分の効力、処分の執行又は手続の続行の全部又は一部の停止……をすることができる。
取消訴訟との関係——審査請求前置主義
一定の処分については、審査請求を経なければ取消訴訟を提起できない(行訴法8条1項ただし書)。
出典
- 行政不服申立法2条・5条・6条・9条・18条・25条・31条・43条・45条〜47条・67条(e-Gov 法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/426AC0000000068)
- 行政事件訴訟法8条(e-Gov 法令検索 https://laws.e-gov.go.jp/law/337AC0000000139)