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記事/民法

物権変動——対抗要件と登記

物権変動の時期

日本民法は意思主義を採用。当事者間の合意だけで物権変動が生じる。

民法 第176条 物権の設定及び移転は、当事者の意思表示のみによって、その効力を生ずる。

— e-Gov 法令検索(https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089)

不動産の対抗要件(民法177条)

民法 第177条 不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法……その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することができない。

「第三者」の範囲

判例(大判明治41年12月15日)は、「第三者」を登記の欠缺を主張する正当な利益を有する者に限定。

第三者に該当しない者(登記なくして対抗可能):

  • 当事者・包括承継人
  • 不法占拠者・不法行為者
  • 背信的悪意者(最判昭和43年8月2日)

実体上物権変動があった事実を知る者において右物権変動についての登記の欠缺を主張することが信義に反するものと認められる事情がある場合には……いわゆる背信的悪意者であって……登記の欠缺を主張するにつき正当な利益を有する第三者に当たらない。

— 最判昭和43年8月2日・民集22巻8号1571頁

動産の対抗要件(民法178条)

動産に関する物権の譲渡は、その動産の引渡しがなければ、第三者に対抗することができない。

引渡しの方法:現実の引渡し・簡易の引渡し(182条)・占有改定(183条)・指図による占有移転(184条)

即時取得(民法192条)

取引行為によって、平穏に、かつ、公然と動産の占有を始めた者は、善意であり、かつ、過失がないときは、即時にその動産について行使する権利を取得する。

  • 取引行為が要件(相続・贈与は含まない)
  • 盗品・遺失物には2年間の回復請求権あり(193条)

登記の推定力と公信力

機能 不動産登記 動産占有
公示力 あり あり
推定力 登記には弱い推定力(判例) 占有に推定力(188条)
公信力 なし(善意取得制度なし) あり(192条・即時取得)

不動産登記には公信力がないため、虚偽登記を信頼して取引した者は保護されない(ただし94条2項類推適用で保護される場合あり)。

出典

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不動産に関する物権の得喪及び変更は、登記をしなければ第三者に対抗することができない。
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