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記事/憲法

憲法 自由権・社会権 ─ 経済的自由・社会権の詳細

出典法令


職業選択の自由(22条)

日本国憲法 第22条 何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。

何人も、外国に移住し、又は国籍を離脱する自由を侵されない。

(出典:日本国憲法 第22条)

  • 22条1項:国内の居住・移転 + 職業選択の自由
  • 22条2項:外国移住の自由 + 国籍離脱の自由

規制の二分論

薬事法違憲判決(最大判昭和50年4月30日) 「職業の許可制は、…許可制は、主として国民の生命及び健康に対する危険の防止という消極的・警察的目的のための規制措置について設けることができるものであり…その規制措置が右の目的のために必要かつ合理的な範囲にとどまるものであるかどうかを審理判断しなければならない」

(出典:最大判昭和50年4月30日 民集29巻4号572頁)

規制目的 審査基準 代表判例
消極目的(危険防止・秩序維持) 厳格な合理性の基準 薬事法判決(違憲
積極目的(社会経済政策) 明白性の基準 小売市場事件(合憲

財産権(29条)

日本国憲法 第29条 財産権は、これを侵してはならない。

財産権の内容は、公共の福祉に適合するやうに、法律でこれを定める。

私有財産は、正当な補償の下に、これを公共のために用ひることができる。

(出典:日本国憲法 第29条)

条項 内容
29条1項 財産権の保障
29条2項 財産権の内容は法律で定める
29条3項 公用収用には正当な補償が必要

生存権(25条)

日本国憲法 第25条 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。

国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。

(出典:日本国憲法 第25条)

堀木訴訟(最大判昭和57年7月7日) 「何が健康で文化的な最低限度の生活であるかの認定判断は、いちおう、厚生大臣の合目的的な裁量に委ねられており…現実の生活条件を無視して著しく低い基準を設定する等憲法及び生活保護法の趣旨・目的に反し、法律によって与えられた裁量権の限界を超えた場合又は裁量権を濫用した場合を除き、裁判所が審査判断するのに適しない事柄」

(出典:最大判昭和57年7月7日 民集36巻7号1235頁)

立法府に広い裁量。「著しく合理性を欠く場合」のみ違憲。


教育を受ける権利(26条)

日本国憲法 第26条 すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。

すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。義務教育は、これを無償とする。

(出典:日本国憲法 第26条)


労働基本権(28条)

日本国憲法 第28条 勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する。

(出典:日本国憲法 第28条)

  • 団結権:労働組合を結成する権利
  • 団体交渉権:使用者と交渉する権利
  • 団体行動権(争議権):ストライキ等

全農林警職法事件(最大判昭和48年4月25日) 「勤務条件法定主義のもとでは、公務員の勤務条件の決定は、私企業の場合とは異なり、財政民主主義と相まって、国民の代表者によって構成される国会の審議によるべきものとされており、勤務条件の決定に関する争議行為の保障は、私企業の場合と異なり、その本来の目的を欠く」として争議行為禁止を合憲

(出典:最大判昭和48年4月25日 刑集27巻4号547頁)


選挙権(15条)

日本国憲法 第15条第1項・第3項・第4項 公務員を選定し、及びこれを罷免することは、国民固有の権利である。

公務員の選挙については、成年者による普通選挙を保障する。

すべて選挙における投票の秘密は、これを侵してはならない。

(出典:日本国憲法 第15条)


国家賠償請求権(17条)

日本国憲法 第17条 何人も、公務員の不法行為により、損害を受けたときは、法律の定めるところにより、国又は公共団体に、その賠償を求めることができる。

(出典:日本国憲法 第17条)

国家賠償法(昭和22年法律第125号)に具体化。


参照法令・判例

条文・判例 内容
憲法 15条 選挙権・普通選挙・投票の秘密
憲法 17条 国家賠償請求権
憲法 22条 職業選択・居住移転・外国移住の自由
憲法 25条 生存権(健康で文化的な最低限度の生活)
憲法 26条 教育を受ける権利・義務教育無償
憲法 28条 労働基本権(団結権・団交権・争議権)
憲法 29条 財産権(保障・法律留保・損失補償)
最大判昭和50年4月30日 薬事法違憲判決(消極目的=違憲)
最大判昭和47年11月22日 小売市場事件(積極目的=合憲)
最大判昭和57年7月7日 堀木訴訟(生存権の広い立法裁量)
最大判昭和48年4月25日 全農林警職法事件(公務員の争議行為禁止合憲)

この記事に関連する問題

★★★★職業選択の自由に対する規制について、最高裁判所が用いる審査基準として正しいものはどれか。★★憲法第29条第2項により、財産権の内容は公共の福祉に適合するように法律で定められる。
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