過去問クエスト民法(過去問)★★★★☆2021年度
不動産の物権変動の対抗要件に関する判例の立場として、正しいものはどれか。
選択肢
- 不動産の二重譲渡において、第一の買主から転売を受けた者は、登記がなくても第二の買主に対抗できる。
- 不法行為によって不動産を占有する者に対しても、所有権の取得を対抗するためには登記が必要である。
- 単なる悪意者は民法177条の第三者に当たり、登記なければ対抗できない。
- ✓背信的悪意者は民法177条の第三者に当たらず、登記なくして対抗できる。
- 取得時効により不動産の所有権を取得した者は、登記がなくても時効完成後に当該不動産を譲り受けた第三者に対して所有権を対抗できる。
解説
判例(最判昭和43年8月2日)は、背信的悪意者は民法177条の第三者に当たらないとし、登記がなくても背信的悪意者に対抗できるとした。aは誤り(転得者も登記が必要)。bは誤り(不法占拠者は177条の第三者ではなく登記不要)。cは正しいが判例の立場(悪意者でも第三者に含まれる)としては正しいものの、背信的悪意者を除く。
ポイント
背信的悪意者=民法177条の第三者に非該当→登記なくして対抗可。単純悪意者は第三者に含まれる。
ひっかけポイント
悪意者を一律に第三者から除外しがち。「背信的」悪意者のみが除かれる点が重要。
Source
- [判例] 最判昭和43年8月2日 背信的悪意者事件 (1968-08-02)
最高裁判所 · 2026-06-15
更新日: 2026-06-15 · 法令基準日: 2026-04-01