Lawyer Quest
← 戻る
過去問クエスト憲法(過去問)★★★★2022年度

最高裁判所の判例に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

選択肢

  • 砂川事件において最高裁は、日米安全保障条約は高度な政治性を有するため統治行為論を採用し、その憲法適合性の審査を拒絶した。
  • 苫米地事件において最高裁は、衆議院の解散は統治行為として司法審査の対象外であると明言し、衆議院解散は常に合憲であると判断した。
  • 統治行為論とは、法律上は有効であるが高度な政治性を有する国家行為について司法審査を及ぼすことが適切でないとして審査を回避する理論である。
  • 最高裁は、選挙区の一票の格差問題について、一度も違憲・違憲状態と判断したことはない。
  • 最高裁は、衆議院議員の選挙無効訴訟において、統治行為論を適用し裁判所の審査権が及ばないとした。

解説

統治行為論は、法律上は有効だが高度な政治性を有する国家行為について、司法審査が適切でないとして回避する理論。aは誤り(砂川事件〔最大判昭和34年12月16日〕は条約が違憲明白な場合には審査しないとしたが、統治行為論を「採用した」という説明が不正確)。bは誤り(苫米地事件〔最大判昭和35年6月8日〕は解散を統治行為として審査を回避したが「常に合憲」とは言っていない)。dは誤り(一票の格差で違憲状態・違憲判決は複数存在する)。

ポイント

統治行為論:高度の政治性→司法審査回避。砂川事件(条約)・苫米地事件(解散)が典型例。

ひっかけポイント

統治行為論が採用されると「常に合憲」という誤解がある。審査を回避するだけで合憲判断ではない。

Source

  • [判例] 最大判昭和35年6月8日 苫米地事件 (1960-06-08)
    最高裁判所 · 2026-06-15

更新日: 2026-06-15 · 法令基準日: 2026-04-01