過去問クエスト憲法(過去問)★★★☆☆2022年度
選挙権・被選挙権に関する次の記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものはどれか。
選択肢
- 受刑者は刑の執行中、選挙権の行使が認められないが、これは憲法上の要請であり、立法裁量が及ばない絶対的制限である。
- 在外日本人の最高裁裁判官の国民審査権について、最高裁は国民審査制度を整備しないことが違憲であると判断した。
- 選挙権は権利の性質上、外国人にも当然に保障され、地方参政権については法律で付与することが憲法上要請されている。
- ✓選挙権は憲法15条の保障する権利であり、一票の価値の較差が大きい場合には違憲状態または違憲と判断されることがある。
- 公務員の選定罷免権(憲法15条1項)は、地方公共団体の長・議員に対しては適用されず、地方自治法上の規定にのみ基づく。
解説
最高裁は複数の選挙区割り事件で「一人一票」の要請から著しい較差を違憲状態または違憲と判断してきた(最大判昭和51年4月14日等)。aは誤り(在監者への選挙権制限は合理的であれば可だが憲法上の絶対的制限ではない)。bは誤り(在外日本人の国民審査権について最高裁は合憲判断をしており、制度不備を違憲とした判決はない〔令和4年最判で審査権行使制限は違憲とされたが問題文の内容とは相違〕)。cは誤り(外国人参政権は憲法上保障されないが法律で付与できる)。
ポイント
一票の格差:違憲状態・違憲判決あり。外国人参政権:憲法上の保障なし。在外選挙権制限:違憲(最大判H17.9.14)。
ひっかけポイント
一票の格差問題について最高裁が全て合憲と判断していると誤解しやすい。複数の違憲・違憲状態判決が存在する。
Source
- [判例] 最大判昭和51年4月14日 議員定数不均衡訴訟 (1976-04-14)
最高裁判所 · 2026-06-15
更新日: 2026-06-15 · 法令基準日: 2026-04-01