過去問クエスト行政法(過去問)★★★☆☆2023年度
行政事件訴訟法における取消訴訟の原告適格に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。
選択肢
- 処分の直接の名宛人のみが原告適格を有し、第三者は処分によってどのような影響を受けても原告適格を持たない。
- ✓取消訴訟の原告適格は「法律上の利益を有する者」に認められ、その判断には処分の根拠法律の趣旨・目的も考慮される。
- 行政事件訴訟法9条2項は平成16年改正で追加されたが、原告適格の解釈を厳格化し、従来より原告適格を認める範囲を縮小した。
- 競業者は、他の事業者に対する許認可処分により市場シェアを失う可能性があれば、当然に当該許認可の取消訴訟の原告適格を有する。
- 取消訴訟の原告適格における「法律上の利益」は、当該処分の根拠法規が専ら一般的公益の保護を目的としている場合には、個々人の個別的利益として認められることはない。
解説
行政事件訴訟法9条1項は原告適格を「当該処分又は裁決の取消しを求めるにつき法律上の利益を有する者」と規定し、同条2項(平成16年改正追加)は法律上の利益の有無を判断するにあたり「根拠法令の趣旨・目的、利益の内容・性質」を考慮するとする。aは誤り(第三者も利害関係があれば原告適格あり)。cは誤り(9条2項は緩和・拡大を意図)。dは誤り(市場シェア損失のみでは「法律上の利益」にならない)。
ポイント
原告適格:「法律上の利益を有する者」(9条1項)。判断基準:根拠法令の趣旨・目的・利益の性質(9条2項・平成16年改正)。
ひっかけポイント
9条2項の改正が原告適格を縮小したと誤解しやすい。改正は解釈基準を明確化・拡大するためのもの。
Source
- [条文] 行政事件訴訟法第9条
e-Gov法令検索 · 2026-06-15 · リンク
更新日: 2026-06-15 · 法令基準日: 2026-04-01