過去問クエスト行政法(過去問)★★★★☆2023年度
条例と法律の関係に関する次の記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものはどれか。
選択肢
- 条例は国の法令に違反することができず、同一事項について法律の規定がある場合、条例は一切制定できない。
- ✓徳島市公安条例事件において最高裁は、条例が国の法令に違反するかどうかは、単に両者の規定文言のみによって判断するのではなく、目的・趣旨・内容を比較して実質的に矛盾するかどうかで判断すべきとした。
- 条例は法律の委任がない限り、罰則を定めることができない。
- 条例は都道府県のみが制定できるものであり、市町村は法律の委任がなければ条例を制定できない。
- 条例は、地方公共団体の事務に関する事項であれば、罰則の内容に制限なく自由に規定することができる。
解説
最大判昭和50年9月10日(徳島市公安条例事件)は、条例と国の法令の抵触関係の判断は、「両者の対象事項と規定文言を対比するのみでなく、それぞれの趣旨、目的、内容及び効果を比較し、両者の間に矛盾抵触があるかどうかによって決すべき」と判示した。aは誤り(法律がある場合でも、規制目的が異なり矛盾がなければ条例は制定できる)。cは誤り(地自法14条3項は条例の制定に際し2年以下の懲役等の罰則規定を設けることができると認めており、法律の委任は不要)。dは誤り(市町村も条例を制定できる)。
ポイント
徳島市公安条例事件:条例と法令の抵触は「目的・趣旨・内容・効果」を比較して実質的矛盾で判断。文言の一致不一致だけで判断しない。
ひっかけポイント
同一事項に法律があれば条例は一切制定できないと誤解しやすい。目的・内容の違いがあれば条例制定可能。
Source
- [判例] 最大判昭和50年9月10日 徳島市公安条例事件 (1975-09-10)
最高裁判所 · 2026-06-15
更新日: 2026-06-15 · 法令基準日: 2026-04-01