過去問クエスト民法(過去問)★★★★☆2022年度
民法714条の監督義務者の責任に関する次の記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものはどれか。
選択肢
- 責任無能力者(未成年者等)が他人に損害を加えた場合、法定の監督義務者は無過失でも損害賠償責任を負う。
- 責任無能力者の親権者は、責任無能力者が加えた損害について、監督義務を怠らなかったことを証明しても責任を免れることができない。
- ✓未成年者であっても事理弁識能力(責任能力)があれば民法712条の責任無能力とはならず、民法714条の監督義務者責任は問題とならない。
- 判例は、責任能力ある未成年者が不法行為をした場合でも、親権者は常に民法714条により監督義務者として責任を負うとしている。
- 責任無能力者の行為について監督義務者が民法714条の責任を負う場合、監督義務者は被監督者に対して求償することができる。
解説
民法712条は未成年者が責任能力(事理弁識能力)を欠く場合に責任を負わないと規定し、714条は「712条の規定により責任無能力者がその責任を負わない場合」に監督義務者が責任を負うと規定する。したがって、責任能力がある未成年者の行為については714条の監督義務者責任は適用されない(ただし親権者は709条の一般不法行為責任を負う場合がある)。aとbは誤り(監督義務者は監督義務を怠らなかった場合は免責可能)。dは誤り(判例は714条の適用を否定するが709条の責任を問うことはある)。
ポイント
714条:責任「無能力」者の監督義務者責任。責任能力ある未成年者→714条不適用(709条責任の問題)。監督義務者は監督怠慢なければ免責可。
ひっかけポイント
未成年者の全不法行為について親権者が714条の責任を負うと誤解しやすい。責任能力がある場合は714条は適用されない。
Source
- [条文] 民法第712条・第714条
e-Gov法令検索 · 2026-06-15 · リンク
更新日: 2026-06-15 · 法令基準日: 2026-04-01