過去問クエスト憲法(過去問)★★★☆☆2022年度
憲法21条の表現の自由に関する次の記述のうち、判例の趣旨に照らし正しいものはどれか。
選択肢
- 表現の自由は絶対的な権利であり、いかなる内容規制も許されない。
- プライバシーの権利と表現の自由が衝突する場合、表現の自由が常に優越する。
- ✓判例によれば、検閲とは行政権が主体となって、思想内容等の表現物を対象とし、その全部または一部の発表を禁止することを目的として、対象とされる一定の表現物につき網羅的一般的に発表前にその内容を審査した上、不適当と認めるものの発表を禁止する行為をいう。
- 表現の自由の規制については、経済的自由の規制と同様に規制立法の合理性が推定され、消極的な基準で審査される。
- 税関検査事件において最高裁は、税関による輸入禁制品の検査が憲法21条2項の検閲に該当し違憲であると判示した。
解説
最大判昭和59年12月12日(税関検査事件)は、憲法21条2項の「検閲」の定義として選択肢cと同旨の厳格な定義を示した。これにより税関検査は検閲に当たらないとした。aは誤り(表現の自由も一定の制約を受ける)。bは誤り(事案によりプライバシー保護が優先する場合がある)。dは誤り(表現の自由への規制は経済的自由より厳格な基準で審査される)。
ポイント
検閲の定義(税関検査事件):行政権が主体・表現物を網羅的一般的に発表前審査・不適当なものの発表禁止。税関検査は検閲に非ず。
ひっかけポイント
税関検査が検閲に当たると誤解しやすい。判例の検閲の定義は厳格であり、税関検査はこれに当たらないと判示された。
Source
- [判例] 最大判昭和59年12月12日(税関検査事件)
最高裁判所 · 2026-06-15 · リンク
更新日: 2026-06-15 · 法令基準日: 2026-04-01