Lawyer Quest
← 戻る
過去問クエスト憲法(過去問)★★★★2023年度

憲法9条の平和主義に関する次の記述のうち、判例・政府解釈の趣旨に照らし正しいものはどれか。

選択肢

  • 最高裁判所は、自衛隊の合憲性について積極的に審査し、合憲であると判示している。
  • 政府は、日米安全保障条約に基づく米軍の駐留は9条2項の「戦力」に当たるとしている。
  • 砂川事件において最高裁は、日米安全保障条約は高度の政治性を有する問題であり、一見極めて明白に違憲無効でない限り司法審査に親しまない旨を判示した。
  • 憲法9条1項の戦争放棄は侵略戦争のみを禁止しており、自衛戦争は禁止されていないというのが政府の公式解釈である。
  • 政府解釈によれば、憲法9条2項により自衛のための必要最小限度の実力を保持することも一切許されない。

解説

最大判昭和34年12月16日(砂川事件)は、日米安保条約について「高度の政治性を有するもの」として、「一見極めて明白に違憲無効であると認められない限りは、裁判所の司法審査権の範囲外のもの」と判示した(統治行為論の適用)。aは誤り(最高裁は自衛隊の合憲性について積極的判断を下していない)。bは誤り(米軍は9条2項の「戦力」に当たらないと解釈)。dは誤り(政府解釈では9条1項は侵略戦争・自衛戦争ともに放棄と解釈している)。

ポイント

砂川事件(S34):日米安保条約→高度政治性→一見明白違憲でなければ司法審査外(統治行為論)。自衛隊の合憲性については最高裁は積極判断なし。

ひっかけポイント

最高裁が自衛隊を合憲と積極的に判示したと誤解しやすい。最高裁は自衛隊の合憲性について直接判断を下していない。

Source

  • [判例] 最大判昭和34年12月16日(砂川事件)
    最高裁判所 · 2026-06-15 · リンク

更新日: 2026-06-15 · 法令基準日: 2026-04-01