過去問クエスト憲法(過去問)★★★☆☆2023年度
いわゆる「新しい人権」に関する次の記述のうち、学説・判例の趣旨に照らし正しいものはどれか。
選択肢
- 環境権は憲法13条・25条を根拠として学説上主張されているが、最高裁判所は環境権を独立した憲法上の権利として正面から認めた判決を下している。
- 自己情報コントロール権(情報プライバシー権)は、コンピュータの普及に伴い、自己に関する情報を自らが管理・制御する権利として、近年の最高裁によって明確に認められた。
- ✓日照権・眺望権等は、私法上の不法行為法の枠内で保護されることがあるが、現時点では独立した憲法上の権利として最高裁が承認しているとはいえない。
- アクセス権(反論権)は、放送・出版メディアに対して個人が反論文掲載を強制できる憲法上の権利として最高裁が認めている。
- 最高裁判所は、大阪空港訴訟において、航空機の発着に伴う騒音被害につき、人格権に基づく差止請求を一般的に認める判断を示した。
解説
日照権・眺望権等の生活環境に関する権利は、民法上の不法行為・差止請求等の枠内で保護されることがあるが、最高裁によって独立した憲法上の権利として認められているとはいえない。aは誤り(最高裁は環境権を独立権利として正面から認めていない)。bは誤り(自己情報コントロール権については最高裁が明確に認めた判決は存在しない)。dは誤り(最判昭和62年4月24日(サンケイ新聞事件)はアクセス権・反論権を否定した)。
ポイント
新しい人権:環境権・日照権・アクセス権→最高裁は独立権利として未承認。プライバシー(13条)・肖像権は承認。サンケイ新聞事件:アクセス権否定。
ひっかけポイント
環境権が最高裁によって憲法上の権利として認められていると誤解しやすい。最高裁は環境権を独立した憲法上の権利として正面から承認していない。
Source
- [判例] 最判昭和62年4月24日(サンケイ新聞事件)
最高裁判所 · 2026-06-15 · リンク
更新日: 2026-06-15 · 法令基準日: 2026-04-01