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記事/行政法

不利益処分——聴聞と弁明の機会の付与

不利益処分とは(行政手続法2条4号)

行政手続法 第2条第4号 不利益処分 行政庁が、法令に基づき、特定の者を名あて人として、直接に、これに義務を課し、又はその権利を制限する処分をいう。ただし、次のいずれかに該当するものを除く。

— e-Gov 法令検索(https://laws.e-gov.go.jp/law/205AC0000000088)

許認可の取消し・営業停止・命令・除名など。

事前手続の二類型

手続 適用場面 主宰者
聴聞 許認可取消等の重大な不利益処分 聴聞主宰者(行政庁が指名)
弁明の機会の付与 聴聞以外の不利益処分 特になし(書面が原則)

聴聞(行政手続法13条・15条〜26条)

聴聞が必要な場合(行手法13条1項)

行政庁は、不利益処分をしようとする場合には、次の各号の区分に従い、この章の定めるところにより、当該不利益処分の名あて人となるべき者について、当該各号に定める意見陳述のための手続を執らなければならない。 一 次のいずれかに該当するとき 聴聞 イ 許認可等を取り消す不利益処分をしようとするとき。 ロ 資格又は地位を直接に剥奪する不利益処分をしようとするとき。 ハ 名あて人の資格又は地位に関して設けられた法人……の解散を命ずる不利益処分をしようとするとき。

聴聞の手続の流れ

  1. 通知(15条):処分の内容・根拠法令・聴聞の日時・場所等を書面で事前通知
  2. 文書等の閲覧(18条):名あて人は証拠書類等の閲覧を請求可
  3. 聴聞の実施(20条):主宰者が期日を進行。当事者は意見陳述・証拠提出可
  4. 調書・報告書の作成(24条):主宰者が聴聞調書と報告書を作成
  5. 処分の決定(26条):行政庁は調書・報告書を十分参酌して処分

聴聞の排除事由(行手法13条2項)

公益上の緊急必要性がある場合など、例外的に聴聞を省略できる。

弁明の機会の付与(行手法29条〜31条)

聴聞より簡易な手続。書面提出が原則。

行政手続法 第29条第1項 行政庁は、弁明の機会の付与の手続においては、弁明を記載した書面……を提出する機会を与えなければならない。

口頭での弁明は行政庁が認める場合のみ(29条2項)。

処分基準(行手法12条)

行政庁は、不利益処分をするかどうか又はどのような不利益処分とするかについてその法令の定めに従って判断するために必要とされる基準(以下「処分基準」という。)を定め、かつ、これを公にしておくよう努めなければならない。

処分基準の設定・公開は努力義務(申請に対する処分の審査基準は義務・5条)。

理由の提示(行手法14条)

行政庁は、不利益処分をする場合には、その名あて人に対し、同時に、当該不利益処分の理由を示さなければならない。

理由の記載が不十分な処分は違法となる(最判平成23年6月7日・一般旅券発給拒否事件)。

出典

この記事に関連する問題

★★行政庁は、不利益処分をするかどうか又はどのような不利益処分とするかについての処分基準を定めるよう努めなければならない。★★★行政手続法の聴聞を主宰する者として正しいものはどれか。★★★弁明の機会の付与において、当事者は原則として書面(弁明書)により弁明を行うが、行政庁が口頭による弁明を認めたときはこの限りでない。★★★行政庁は、不利益処分をする場合には、当該処分と同時に、処分の理由を名宛人に示さなければならない。聴聞を行った場合も同様である。
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